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2019.08.12

着物の帯締めの結び方を5つのステップで解説!

着物の帯締めの結び方を5つのステップで解説!

帯締めはその名のごとく、帯の形が崩れないように帯を押さえながら締める実用的な役割と、着物の中心に位置することもあり着物全体のバランスを決める、いわば、コーディネートを締める役割を持っています。
最近では浴衣などの半幅帯のお洒落アイテムの1つとしても用いられています。
見た目は小さいですが、着物の小物の中で1番重要といっても過言でありません。また着物と同じようにTPOに応じて使い分ける必要があります。
そんな帯締めの魅力をご紹介します。

帯締めの種類

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帯締めには実に様々な種類があります。現在広く使われている帯締めの内、大きく分けると3つあります。

  1. 平組(平打ち)
  2. 丸組(丸打ち)
  3. 丸ぐけ

平組(平打ち)

平組は、組み紐という糸と糸を組み合わせて作る技術で作られる帯締めの1つです。現在はこの組み紐が帯締めの主流になっています。
組み紐の中でも平らに組まれた平組は、最もポピュラーな帯締めです。
組み紐の中で1番種類が多く、また幅は二分紐から五分紐まであり、太さも豊富です。(一分は約3.03mm)よく見かける帯締めの幅は五分紐、帯留めを使う時は三分紐を用います。一般的に太い幅のものはフォーマルな印象、細いものはカジュアルな印象を与えます。
よって、平組の組み方・色使い・幅・デザイン性により、留袖などの礼装用から普段着やオシャレ着まで幅広く対応できます。
帯締めは帯が着崩れないようにするため、強度も大切です。平組は帯にあたる部分が多いので、しっかりと締めることができます。

丸組(丸打ち)

平組と同じく、組み紐の1つです。丸く組まれているので、見た目は円柱のような形をしています。平組よりも結びやすく、自然に締めれば形が整いますので、着付けビギナーの方でも使いやすいことが大きな特徴です。
シンプルな形や色の丸組は普段使いに適しています。一方、昨今の丸組がよく使われている場面は、成人式の振袖の帯を締めるときです。
太いものや、金糸が組み込まれたもの、帯締めの片方にパールなど艶やかな飾りがついたものなど、振袖を着用された方なら見覚えがあることでしょう。これらは格が高いので未婚の女性の礼装用になります。
形が丸いので、帯の上で転がる性質を持っています。したがって結ぶときにしっかりと帯を締めることができるよう、帯締めが弛まないように気を配ることが大切です。
振袖用の飾り帯締めになると、結び方の工夫次第で、華やかにも上品にも装うことができるのも魅力です。

丸ぐけ

丸ぐけは細長い布に引き伸ばした綿(わた)を芯として入れ、縫い合わせて作られた帯締めです。和裁用語で縫い合わせることを「くける」と言うため、丸ぐけと呼ばれています。
かつては留袖や花嫁の振袖などの礼装用の帯締めとして用いられてきました。現在では、普段着用からアンティーク着物に合わせるオシャレな帯締めとして着物好きの方に人気があります。
一方で、刺繍が施されているボリューム感たっぷりの丸ぐけにいたっては、今でも、華やかな振袖や色打掛に合わせるのに活用されています。
かっちりとした印象の組み紐と違い、結んだ時に、柔らかい雰囲気を与えることが特徴です。
いつもの帯と着物を着用したとき、”今日は少し雰囲気を変えたいな”と思った時に締めるといいかもしれません。組み紐が主流の今の時代、一味違った印象になるはずです。

帯締めの結び方

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帯締めの種類がご理解いただけたら、いよいよ帯締めの結び方をマスターしましょう。ここでは、基本の【本結び】と丸組の時に結ぶ【藤結び】をご紹介します。

本結び

どの帯締めでも、どのような場所でも使える基本の結び方です。
1、帯締めを、帯の後ろから巻くように前に回し、左右の長さを、帯締めを引っ張るようにしながら、帯の前中心で揃えます。
2、左手に持っている帯締めを上にして交差させ(着物の襟合わせと同じです)、上になっている帯締めの端を、下から上に通してひと結びします。このとき結び目が解けないように左のひとさし指で結び目を押さえます。
3、上から出ている方の帯締めの端を輪(わ)を作るようにしながら結び目に重ね、交差した部分を左のひとさし指で押さえ、帯締めの端についている房が上になるように折り上げます。
4、下から出ている方の端を、輪の中に向かって下から上へ入れ込み、結び目がぼこっと突き出さないように、軽く上から押さえながら結びます。
5、余った左右の帯締めを両脇辺りで、房が上になるように両端をはさみ込みます。

藤結び

丸組の帯締めで結び、おめでたい席などに向いている結び方です。
1、帯締めを、帯の後ろから巻くように前に回し、左右の長さを、帯締めを引っ張るようにしながら、帯の前中心で揃えます。(本結びと同じ手順です)
2、左手に持っている帯締めを上にして交差させ、上になっている帯締めを2回からげた後、帯締めをしっかり引き締めます。
3、からげた方の右手側にある帯締めを、左側に倒します。
4、倒した帯締めを軸として、もう片方の帯締めを、上から2回からげた後、帯締めをしっかり引き締めます。
5、余った左右の帯締めを両脇辺りで、房が上になるように両端をはさみ込みます。(本結びと同じ手順です)
※若い方は、帯の前中心よりやや上に、年配の方は、やや下に締めます。
※帯締めを締めた時、余った左右の帯締めの端は両脇辺りにおさめますが、
慶事の際は房が上向きになるように、下から上へはさみ込みます。
忌事の際は房が下向きになるように、上から下へはさみ込みます。

帯締めに帯留めを用いるとき

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普段着やカジュアルなおでかけ着に似合う可愛い帯留め。洋服に合わせるアクセサリー感覚で、ついついたくさん集めてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?
では、帯留めを使うときどんな帯締めを選べばいいのでしょうか。帯締めとの関係性を踏まえながらご紹介していきます。

帯留めには三分紐

先述した平組の組み紐には、幅が二分、三分、四分、五分と太さで違いがあります。その中でも、帯留めを使う場合は、格の低い三分紐を使います。
よって帯留めは基本、留袖や訪問着などの礼装には使うことはせず、普段着用のおしゃれアイテムとして使います。
三分紐は帯留めを通すための紐として作られたものですので、他の幅の紐と異なり、長さがやや短く、紐の両端に房がありません。
これは前に帯留めをするので、結び目を後ろの帯の中にしまう為です。
つまり、他の帯締めのように結び目の美しさを気にする必要がないので、着付け初心者の方でも扱いやすく、帯留めを使った帯締めに気軽にトライしやすいのです。

帯留めを使った三分紐の結び方

三分紐の結び方をやってみましょう。
1、三分紐に帯留めを通して、紐の真ん中まで持ってきます。
2、通した帯留めは背中側へ持っていき、紐を帯に巻いて、前で結びます。
(結び方は本結びでも片結びでも、きつく結べるものなら何でもよいです。)
3、結び目を帯の後ろに回して隠します。
(帯を巻いた方向へ帯留めをやや浮かせながら巻くと、帯を傷つけません。)
4、帯留めを前に持っていき、帯の前中心に置きます。
5、結び目からでている紐の両端が、帯からはみ出てて見えないように紐におさめます。
普段着に活用したい三分紐と帯留めのセット。
帯締めを結ぶことに、少し気後れしそうな方は、三分紐と帯留めを試してみるのもおすすめです。普段着に合いますので、浴衣の帯に合わせても素敵ですよ。
着物は、1番最後に帯締めを締めて着付けの工程が終わります。
帯がずっときれいな形を保てるのも、見た目の美しさを最後に決めるのも、帯締めの存在です。
着付けを終える際、キュッと帯締めを締めることができれば、気分晴れやかに、今夏は着物や浴衣でお出かけできるのではないでしょうか?


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