浴衣の着付けができないときのチェックポイント10選
夏が近づいてきましたね!
今年こそ浴衣デビューしたいけど、着付けが難しそうだから……とためらっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
でも、ポイントさえ押さえておけば大丈夫。
今回は、知っておきたい10個の着付けチェックポイントを教えちゃいます!
浴衣の全体的な着付け方法についてはこちらをお読みください。「浴衣の着付け方法を簡単に実践!初心者でも見ながらできる10のポイント」
着付けチェックポイント・浴衣編
それでは、ひとつひとつ見ていきますが、まずはやっぱり浴衣から!
帯編、番外編と続きますので、後ほどご覧くださいね。
浴衣の下着と補整
下着?浴衣じゃないの?と首をかしげる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、きれいな浴衣の着付けのためには、浴衣を羽織る前から大事なポイントがあるんですよ。
浴衣姿を美しく見せるために重要なのは、体のラインのメリハリをなくすことです。
豊かなバストと細いウエストが美しいとされる洋服とは反対なんですね。
ですので、ブラはバストを強調しないようなものを選び、ウエストはタオルなどで補整しましょう。
ベストな下着は和装用ですが、スポーツブラかノンワイヤーブラでも代用できます。ノンワイヤーブラでも、パット入りのものは避けましょう。
また、下着が浴衣の襟から見えてしまうと、それだけでなんだかがっかりな浴衣姿になってしまいます。
キャミソールなどを身につけるときは、襟ぐりの広いものを選んでくださいね。
浴衣は右前?左前?どちらが正解?
「右前」と「左前」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは、浴衣や着物を着ているとき、自分から見て左右どちらの襟が上になっているかを表している言葉です。
ちょっと混乱しやすいのですが、この場合の「前」は「合わせる順番が先」ということ。
つまり、「右前」は右の襟を先に合わせているので右の襟が下側になっている状態です。
「左前」はその反対で、左の襟が下側になっています。
そして、老若男女問わず、「右前」が正解です。
「左前」は亡くなった方に着せる死装束の着せ方ですので、間違えないように気をつけましょう。
浴衣の体への合わせ方
浴衣は体に巻き付けて着るものです。
調整せずに適当に巻いてしまうと、なんともバランスの悪い着姿になってしまいます。
でも、4点の合わせるポイントさえ知っておけば、きれいに着ることができますよ。
・背中の中心を合わせよう
浴衣を羽織ったあと、両袖に通した指で袖の端をつかみ、両腕を左右ピーンと伸ばします。
こうすると、浴衣の中心線と背中の中心を合わせることができます。
・裾の高さを決めよう
くるぶしが隠れるくらいの高さまで裾を持ち上げます。
衿先から10㎝ほど上の部分と、背中の中心線をそれぞれ片手で持って行うと、きれいに持ち上げることができます。
・左右の巻き幅を決めよう
まず、上になる方、つまり左側の巻き幅を決めます。
右脇のところに端がぴったりくるようにしましょう。
そして、左側を動かさないように気をつけながら右側の浴衣を引っ張ると、左右の巻き幅が決まります。
・巻きつけた最後には裾を持ち上げよう
左右の幅が決まれば、左側をいったん開き、右側から体に巻きつけます。
このとき、裾が床に平行になるよう巻きつけますが、最後に裾を10㎝ほど持ち上げます。
次に左側を巻きつけます。こちらはちょっと少なめに、最後に5㎝ほど持ち上げておきます。
こうすると、左右の裾の角のずれが見えることがなく、きれいな形に仕上がります。
着物の合わせ方についてはこの4点を覚えておくと、すっと整った着姿を作ることができますよ。
腰紐はしっかり結ぼう
腰紐は、着崩れ防止のためにとても重要になります。まず、巻く位置は腰骨の少し上です。
結び方は蝶結びでもかまいませんが、中心からずらした位置で結びます。余った部分の紐は、腰紐に挟み込みます。
できるだけ結び目を固くして、凸凹が少ないようにしましょう。
腰紐がゆるいと、浴衣は着崩れてしまいます。しっかり結んでおきましょう。
おはしょりの整え方
おはしょりとは、帯の下に出ている、浴衣を折り返している部分のことです。
これを作ることで、身長より長い着丈の浴衣を着ることができるんですね。
どうやって作るの?なんて身構えてしまうかもしれませんが、実はとっても簡単なんですよ。
まず、浴衣の両脇に開いた穴「身八つ口」から両手を差し込みます。正面のおはしょり部分に手を入れ、やさしく左右へ動かし、しわを伸ばします。
次に、後ろのおはしょりも同様に整えます。
衿の整え方
・衿を抜いてみよう
片手で両方の衿先を、もう片方の手で背中の中心線を持ちます。
あとは後ろに引っ張るだけ。
衿がきれいに抜けると、途端に浴衣らしさや色っぽさがプラスされますので、ぜひ挑戦してみましょう。
ただ、抜きすぎると、ちょっと品が良くないように見えてしまいますので、こぶし1つ分くらいを目安にしてみてくださいね。
・衿の前を整えよう
身八つ口から手を入れ、浴衣の右衿を斜め左下に向かって引っ張ります。
今度は、外側から左衿を斜め右下に向かって引っ張ります。
のどの窪みあたりで衿が交差するようにするとちょうどいいくらいです。
鎖骨が見えるほど下げてしまうと、途端に品がなくなりますので、気をつけてくださいね。
最後に整えるポイント
ここまで来たら、あと少し。胸元を腰紐で固定します。最初に結んだ腰紐と同じように結び、余った部分は紐に挟み込みましょう。
あとは、背中と正面に寄ってしまったしわを、腰紐の下に入れ込んだ指で左右に流して出来上がり!
伊達締めはつけてもつけなくてもOKです。
着付けチェックポイント・帯編
浴衣の着付けができたら、次は帯です。帯の心配事といえば、結ぶのが難しいことと、崩れてしまうかも?ということですよね。
ここでは、結びやすい帯の選び方と、崩れにくくするちょっとした小技をお伝えします。
結びやすい帯の選び方
女性の浴衣の帯は、兵児帯と半幅帯とがあります。まずは兵児帯の選び方について。
兵児帯はやわらかいため、もともととても結びやすいのですが、初めて選ぶなら「しわ加工」されているものがおすすめです。
最初からしわがあれば、少しくらいくしゃっとしても平気ですし、むしろニュアンスが出ます。
また、ボリュームも出て、結び目のごまかしもききやすくなります。
半幅帯は、固さがポイントになります。慣れないうちは、やわらかめの帯を選ぶのがおすすめです。
ハリのあるものに比べて扱いやすく、アレンジもしやすくなります。
ずれ防止のためのポイントは?
両方の帯に言えることですが、胴に巻いて結ぶときは、しっかり引き締めてから固めに結ぶのがポイントです。
そうすることで、アレンジするときにも帯ずれが起きにくくなります。
また、結べたけど浴衣との間に隙間ができてしまった、結び直したいけど時間がないし、もう一度はうまく結べないかも!なんてこともあるかと思います。
そんなときは、ミニタオルを差し込んで隙間を塞ぎましょう。それ以上のずれを防止してくれます。
帯締めをしてみるのもおすすめです。
帯を固定してくれる上に、おしゃれで浴衣姿をランクアップさせてくれますよ。
兵児帯でも半幅帯でも、心配するより結べたらOK!くらいに気楽に考えましょう。
結び目がおかしくなってしまったなら、その上にコサージュをつけてもいいのです。
あまり神経質にならず、楽しく結んでみてくださいね。
着付けチェックポイント・番外編
お助け小道具・コーリンベルトについて
いろいろと着付けのポイントを挙げてきましたが、どうしても浴衣の収まりが悪い!または、はだけるのがすごく心配!という方もいらっしゃるかもしれません。
そんなときにお役立ちなのが「コーリンベルト」です。
ゴムの両端にそれぞれクリップがついており、左右の衿を挟むことで浴衣の衿位置を固定し、はだけるのを防いでくれます。
お値段も500円以内のものもあったりするので、プチプラで安心を買うことができますよ。
使い方を簡単にご説明しますね。コーリンベルトの出番は、衿を抜いて整えた後です。
左側の身八つ口からコーリンベルトを差し入れ、下側の衿を挟みます。
外に出ているコーリンベルトを背中→右脇へ回し、上側の衿を挟みます。コーリンベルトの上側から指を差し込んで脇に向かって流し、背中のしわを取ります。
背中側のおはしょりを引いて、衿を整えます。
コーリンベルトは長さを調節できるようになっています。自分の体形に合った長さで使ってみてくださいね。
いかがでしたか?お悩み解決のお手伝いが少しはできたでしょうか?
浴衣は、いつもの自分の印象をびっくりするくらい変えてくれます。
今年の夏はぜひ浴衣デビューをして、素敵な思い出を作ってくださいね!
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