2019年版 祇園祭を浴衣で楽しむ10のポイント
京都の祭りといえば「祇園祭」。約1か月も続く大きな祭りは、東京の神田祭と大阪の天神祭と合わせて「日本三大祭」の一つにも数えられています。
「一度は行きたい祭り」ともいわれており、浴衣を着て参加してみたい人も多いのではないでしょうか?
ですが、祇園祭は約1か月も続く大きな祭りです。祇園祭初心者は「何が見所なのか」など、わからないことも多いでしょう。
祇園祭を満喫するために、10のポイントを紹介します。
最も盛り上がるのは四条通りが通行止になる2019年7月15日と7月16日です。屋台や出店などもたくさん出て、カップルで祇園祭を浴衣レンタルで楽しむのに最適ですよ!
ポイント1:「祇園祭の由来」
祇園祭を楽しむためにも、簡単に由来を紹介します。
元々は、祇園祭は疫病を鎮めるための神事が切っ掛けとなります。859~877年ごろに、京都では疫病が蔓延し、その対策のため祇園の神を祭りによって迎い入れ、祇園社の神輿を神泉苑に送ることで厄災の除去を祈ったのです。
その後も、厄災の除去を願い続けられ、平安時代ごろになると空車、田楽、猿楽なども加わって、より盛んに賑わっていきます。
途中、応仁の乱などによって中断されることもありましたが、町民の努力によって続けられ、現在の祇園祭へと続いていきます。
ポイント2「祇園祭の日程」
祇園祭は毎年7月1日から行われます。開催場所は祇園全域です。主に八坂神社での出来事が多いですが、日程と行事によって賑わう場所が変わってきます。
7月17日に行われる前祭の前3日(14・15・16日)と、7月24日に行われる後祭の前3日(21・22・23日)は長い祇園祭の日程の中でも盛り上がりを見せます。
特に、山鉾巡行の舞台となる各山鉾町は賑わい方もすごいです。
祇園祭に参加する際は日程と場所をよく調べておくことが肝心といえるでしょう。
ポイント3「祇園祭の注意点」
祇園祭を楽しむためにも、注意してほしいことがあります。よく知らずに参加すると満足に楽しめませんので、参加する前にはしっかりと確認をしておきましょう。
混雑に注意
祇園祭は日本三大祭りと言われるだけあって大きなお祭りです。参加する観光客も多く、去年は約17万8千人が参加したと言われています。
当然、それだけ参加すれば身動きが取れなくなってしまいます。いくら祇園全体とはいえ、限度があります。
場所によっては身動きができない区間もあり、転倒して怪我する可能性もあるのです。
また、移動に自転車を使う人もいます。祇園全体が舞台ですので、小回りができる自転車はとても便利です。
ですが、人混みが多い場所では自転車は危険なため、荷物になることもよくあります。場合によっては「自転車禁止」になることもあり、注意が必要になります。
熱中症に注意
祇園祭に参加する際は熱中症に注意しましょう。
行事のほとんどは野外で行われますので、対策をしなければすぐに熱中症になってしまいます。7月の暑さに負けないよう、小まめな給水と塩分補給。そして休憩を挟むようにしてください。
また、熱射病にも注意が必要です。日中移動する際は、タオルや帽子で直射日光を遮るようにしましょう。「浴衣と帽子は合わない」といって熱射病対策を怠る人もいると思いますので、その際は、定期的に店内へと非難してクールダウンをするように心がけてください。
犯罪・暴力行為に注意
人が多いと、同時に犯罪も多くなります。スリや置き引きなどは毎年のように問題となっています。
また、喧嘩に巻き込まれる可能性もあります。暑くて混雑していることからイライラしてしまい、つい口論やとなって暴力に発展してしまいます。
滅多に遭遇し被害にあうことはありませんが、万が一の可能性を考慮し、対処していきましょう。
ポイント:4「参加の準備」
いざ祇園祭へと出かける前に、準備しておくことがあります。祇園祭で後悔しないためにも、万全の準備で挑みましょう。
暑さ対策をする
注意の時にも紹介しましたが、熱中症にならないための準備をしておきます。ペットボトルや水筒などの飲み物や、塩飴などの塩分と糖分を補給できる物を用意しておきましょう。
他にも、汗を拭くタオルや日焼け止めも欲しいところです。特に、日中外を出歩きますので、日焼け止めは欠かせません。気になる人は制汗スプレーと一緒に、用意しておくと便利です。
小銭を用意する
祇園祭では様々な屋台が出店しています。出店を覗いて買い食いや遊ぶのも、楽しみ方の一つでしょう。
ですが、いざ支払いとなったときに万札しかないと支払いが面倒になります。屋台によっては「おつりが無い」といわれて断られてしまうかもしれません。
スムーズに屋台を楽しむためにも、使いやすい小銭は事前に用意しておいてください。自動販売機で飲み物を購入する際にも小銭があるほうが便利ですよ。
トイレを済ませておく
祇園祭に参加する前には、必ずトイレで用をすませておきましょう。
祭りの間は道が混んでおり、すぐにトイレに行けるとは限りません。トイレの利用者も多く、待たされることもよくあります。
すぐにトイレに行けないだけではなく、提灯落としなどの見所ある瞬間も見逃してしまいますので、必ず用をすませてから祭りに参加するようにしましょう。
帰りを確認する
祭りが終わったら帰る準備をします。電車の時間など、交通状況はよく確認しておきましょう。特に祭りの間は道が混んでおり移動も一苦労です。電車やバスなどに乗り遅れることがないよう、時間をよく確認してください。
また、宵山などを数日間楽しむなら宿の予約もおすすめです。帰宅する必要がありませんので、夜遅く最後まで祭りを楽しめます。
ただ、同じ考えの人は多く、当日予約はまず無理と思っていいでしょう。宿をとる際は事前予約、可能なら3~4月ごろには予約しておくとスムーズにできます。
ポイント:5「祇園囃子」
祭りになると各所で祇園囃子が聞こえ始めます。「コンチキチン」と聞こえる祭り囃子は、「祇園祭に参加している」実感が持てます。
祇園囃子は、祭りを盛り上げるだけではなく、疫病の原因となる悪霊を呼び寄せる意味があります。祇園囃子に惹かれてきた悪霊を引き連れ、終点の鉾町にある蔵へと封印する役目があるのです。
使われる楽器は「太鼓」「笛」「鉦」の3つです。一曲大体1分ほどの曲で、20~30ある曲を組み合わせながら演奏していきます。状況によっては同じ曲を繰り返したりしながら、進行に合わせて曲を変えていきます。
また、祇園囃子はすべて同じというわけではなく、鉾によってアレンジされているそうです。それぞれ違う祇園囃子を聞き比べして楽しむのも、鉾が多い祇園祭ならではの楽しみ方でしょう。
普段は雑音として聞き流している祭り囃子ですが、「コンチキチン」の軽快な音に耳を澄ましてみてはどうでしょうか?
ポイント:6「宵山」
祇園祭の見所の一つが「宵山」です。宵山とは、最大の目玉である山鉾巡行の「前夜祭」のことです。
7月17日に行われる前祭の前3日(14・15・16日)と、7月24日に行われる後祭の前3日(21・22・23日)にそれぞれ行われます。
また、前祭の宵山と後祭の宵山ではそれぞれ雰囲気が違います。前祭の宵山は歩行者天国や屋台などがある夏祭りの雰囲気。後祭の宵山は出店などがない儀式としての雰囲気という風に、同じ宵山でも印象が違うのが特徴的です。
屏風祭や粽(ちまき)など、各山鉾町内は様々なもので飾られます。日本が誇る伝統的な懸装品はもちろん、西陣織物や中国製の懸装品など、和洋折衷の懸装品が所狭しと飾られるでしょう。
最大の目玉となる山鉾もいいですが、各山鉾町内が飾りつけした懸装品にも目を向けて見てください。
ポイント:7「屏風祭」
屏風祭は、宵山に行われる祭りの一つです。山鉾町にある旧家や老舗の商店などが秘蔵する、屏風や美術品などを一般公開します。
どの調度品も歴史があり、宵山でなければお目にかかれない物ばかりです。中には、重要文化財に値する品もあり、祇園祭に来たら見ておきたい物の一つです。
山鉾巡行とは対照的な静かで重みのある芸術品を、ぜひ見に来てください。
ポイント:8「粽飾り」
祇園祭では、様々な場所で粽を見ることができます。本来粽は食べるための物ですが、祇園祭では厄災除けとして使われています。
由来となるのは、八坂神社の主祭神である牛頭天王が関係してきます。
「昔、蘇民将来という男の家に牛頭天王が一夜の宿を求めました。蘇民将来は貧しいながらも手厚くもてなし、牛頭天王はその心意気から、蘇民将来へ加護を残し去っていきます。以来、京都で疫病が流行った際も蘇民一族は病に掛からず、永く繁栄した。」といわれています。
その際、加護に使われたのは「茅の輪」で、「茅」を束ねて「巻」いたもの「茅巻(ちまき)」と呼ばれるようになったそうです。
そして、それにあやかり疫病や厄災を防ぐため、粽を飾るようになったそうです。
粽は、各山鉾の会所で購入できますがすべて同じというわけではありません。御幣のような飾りがついていたり、可愛い梅や桜の花飾りがついていたりなど各山鉾で違いがあります。会所によっては山鉾に実際に乗せてもらえる所もあるようで、いろいろと巡ってみてもいいでしょう。
また、祇園祭限定の粽グッズも販売しています。
ご利益を期待するだけではなく、インスタ映えも期待してみませんか?
ポイント:9「提灯落とし」
宵山の締め(16日の夜)には、山鉾の提灯落としが見所です。
鳴り響くお囃子が終わるとともに駒形提灯の明かりを消し、音と共に一斉に提灯を引き落とすのです。
一斉に提灯が落ちる様子は迫力があり、普段見ることのできない爽快感を感じられます。
一瞬の出来事ですので、見逃さないようにしましょう。
ポイント:10「山鉾巡行」
祇園祭最大の見どころといえば山鉾巡行です。各山鉾町ごとに違う山鉾を、祇園ばやしの音と共に練り歩きます。
各山鉾町ごとに違う山鉾は、どれも豪華絢爛で芸術的です。「ねぶた祭り」のような迫力ある大規模パレードを楽しむことができるでしょう。
中でも、辻廻しは迫力が違います。山鉾は方向舵が無いため曲がることができないのですが、それを、人力で無理やり曲げて進むのです。
重さ10tある山鉾は、「倒れるのではないか」とヒヤヒヤさせます。それ故、引く人も指示する人も一体となって行う辻廻しは衝撃的で、成功することで歓声がおこります。
ルートは、阪急電鉄の「鳥丸駅」辺りから始まり、川原町駅へと進みます。そして、河原町通りを京都市役所の方へと進み。最後に御池通を新町御池まで進みます。その後、各鉾町に戻りしだい解体という流れです。大体、3時間ほどの道のりで回り切ります。
また、後祭では前祭とは違う山鉾を見ることができます。
ルートは前祭とは逆に始まり、新町御池から河原町通りを通過して「鳥丸駅」辺りまで行く道のりです。
前祭と後祭の両方を見るのは難しいとは思いますが、祇園祭の最大の見所とも言えますので、ぜひどちらかだけでも見に来てください。
最大の見どころは宵山と山鉾巡行
祇園祭は7月いっぱい行われますが、基本となる見所は宵山と山鉾巡行です。屋台なども多く買い物ができるほか、提灯の明かりや豪華絢爛の懸装品がインスタ映えします。浴衣を着て一緒に映れば、まさに「夏祭り」といえるでしょう。
もちろん、それ以外の「お迎え提灯」「伝統芸能奉納」なども見所があります。儀式的な部分が多く、神事に興味が無いと退屈かもしれませんが、京都らしい日本伝統の姿を見ることができますので、ぜひ宵山と山鉾巡行と合わせてお楽しみください。
祇園祭は規模が大きく、一度ですべて見て回るのは難しいです。来年も参加して、祇園祭の素晴らしさを体感しましょう。
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