ブログ

2020.02.09

【男性向け】初心者必見!袴の種類と着付け方法

【男性向け】初心者必見!袴の種類と着付け方法

結婚式や礼装として使われる袴は、意外と着付けしやすく動きやすい便利な和装です。
男性の場合、和装を必要とする習いごとや結婚式以外ではなかなか着る機会はありませんが、袴を着こなせれば、改まった場所でも日本男子としての格好良さを出せますよ。
袴の種類や選ぶポイント、着付け方などを見ていきましょう!

男性用の袴の種類にはどんなものがあるの?

祇園白川で着物レンタル 男性用の袴は、主に以下の4種類に分かれています。
正確には細かく種類分けがされていますが、形状や用途で分けるとそれほど多くの種類はありません。

  1. 馬乗袴
  2. 行灯袴
  3. 武者袴(武道袴)
  4. 野袴

馬乗袴は馬に乗るための袴で、ズボンのように股が分かれています。
行灯袴はスカートタイプです。武者袴は動きやすい袴で、馬乗袴より細身になっています。どの袴も、時代劇などでよく見る形の袴ですね。
野袴は現代のズボンのようなもので、作業中や普段着として活用されます。イメージとしては忍者服のような雰囲気ですが、普段着や作業用など用途によって少しずつ形は変化します。裾を処理したものも多く、足さばきが軽快です。
野袴と似たものに、軽衫(かるさん)やたっつけ袴などもあります。
軽衫はポルトガル人のズボンに着想を得たもので、たっつけ袴は足元がひらひらしないよう脚絆がついているタイプです。どの袴も作業や普段の生活がしやすいイメージですね。
袴の形状としては二股に別れた馬乗袴と筒状の行灯袴、ほかの袴のように裾が広がっていない野袴の3タイプに別れます。
現代では馬乗袴が利用される機会は少なく、多くは着脱や着付けがしやすい行灯袴が主流です。筒状の行灯袴であれば男性でもトイレなどで困ることがなく、たくし上げるのも簡単ですね。
馬乗袴も幅広のため両足を片側に入れればたくし上げることができますが、ほかの場面でも行灯袴のほうが何かと便利ですよ。
卒業式や成人式などで袴を着用する場合は、行灯袴を検討するのもよいのではないでしょうか?

男性用の袴はどんなときに着用する?

京都で着物レンタル
では、袴の用途別にどんな種類があるのか、細かく見ていきましょう。
主な袴の用途は、以下の6種類です。現代でよく見かけるのは、礼装用の袴ですね。

  1. 礼装用
  2. 芸能用
  3. 武道用
  4. おしゃれ着用
  5. 普段着用
  6. 作業用

礼装用の袴は艶があり、しっかりとした正絹素材で作られています。おしゃれ着や芸能用、武道用も礼装に準じますね。
芸能用の袴には、能楽で使われる仕舞袴や日本舞踊で使われる舞袴などがあります。踊りや演奏の邪魔にならないよう、形や素材が工夫されている袴です。
格が高いとされているのは正絹の「仙台平」ですが、お召や紬素材も比較的フォーマル向けです。柄はグレーの縞柄がフォーマルによく使われますよ。
無地の袴はちょっとしたおしゃれ着や、観劇などにも利用できます。
普段着や作業用は木綿などが多く、気軽に選択できるところが魅力と言えるでしょう。特に作業着や普段着は一般的な裾広がりの袴とは異なり、現代のズボンに似た動きやすい形です。
最近ではウールや化繊の袴も多く、気軽に手に入れることができるでしょう。

男性用袴の着付け方を紹介!

男性用袴の着付け方は、種類によっても異なります。着付けというほど難しくありません。
どの袴でも着付け方は原則同じですが、紐の結び方は種類や目的で多少変わります。
袴は洋服のスカートやズボンに似ており、足を通して紐を結ぶだけで簡単に着付けできます。
ゴムなどで落ちないよう作られているわけではありませんが、紐をしっかり結んでおけば落ちません。
とはいえ、簡単と言っても上の着物を着て帯を結ぶところまでは通常の着物の着付けと同じです。
裾部分は袴を履くと隠れてしまうためあまり気にする必要はないでしょう。丈が足りない着物でも、特に問題はありません。
では、簡単に袴の着付けをする手順を紹介しましょう!

  1. 上の着物が邪魔にならないよう、裾をたくし上げて帯の中に挟み込む
  2. 袴の前側についている紐を持ち、後ろでクロスさせ結ぶ
  3. 結婚式の新郎は帯の上側が数cm見える着付け方

まずは上の着物が邪魔にならないよう、裾をたくし上げて帯の中に挟み込んでおきます。
裾の処理をしておけば袴の中で着物が邪魔にならず、仕上がりもきれいです。
次に、袴の前側についている紐を持ち、後ろでクロスさせます。後ろでクロスさせた紐は前に持ってきて、さらにクロスさせてから後ろでしっかり結びましょう。
帯が少し見える位置に袴を固定するのが一般的ですが、着付けの方法によっては帯が見えないように袴を履くこともありますよ。好みや状況によって変えましょう。
結婚式の新郎は帯の上側が数cm見える着付け方が主流ですが、武家式の着付けでは帯を袴ですっぽり覆います。
また、男性用の袴には、背中側に腰板がついています。背中側の袴を持ち上げ、腰板を帯と着物の間に上から挟み込むと固定完了です。
腰板はヘラのような形をしており、固定すると背中側の見た目が美しく整いますよ。
腰板の固定が終わったあとは、背中側の袴についている紐を手前に持ってきてクロスさせ、適度な長さになったところで結びます。結び目は十文字型に整えるのが一般的ですが、簡略化したものも多いです。
馬乗袴も行灯袴も、紐を結ぶだけの着付け方は変わりません。
野袴や作業用袴の場合は結び方も比較的自由です。紐が長いため結ぶのに多少時間はかかりますが、慣れてくれば素早く着付けできますよ。